健康保険とは
健康保険制度のしくみ
健康保険は、会社などに勤める方やその家族が、病気やケガ、出産、死亡などの際に、必要な医療や給付を受けられるようにするための公的な医療保険制度です。
加入者(被保険者)と事業主がそれぞれ保険料を負担し合い、いざというときに必要な給付を受けることができる「相互扶助」の精神で成り立っています。
健康保険の3つの特徴
① 強制適用 ― 一定の条件を満たす事業所に勤務する方は、必ず加入します。
② 労使折半 ― 保険料は事業主と被保険者が原則折半で負担します。
③ 現物給付 ― 医療機関の窓口で保険証を提示すれば、自己負担分のみで受診できます。
保険料のしくみ
保険料は、被保険者の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に保険料率を乗じて計算されます。事業主と被保険者がそれぞれ負担し、事業主が毎月まとめて納付します。
健康保険組合は、組合独自の保険料率を設定できるため、協会けんぽ(全国健康保険協会)とは異なる保険料率となる場合があります。
標準報酬保険料額表
保険料は、標準報酬月額の等級に応じて決まります。健康保険料・介護保険料(40歳以上65歳未満)・厚生年金保険料などを合わせた等級ごとの保険料額は、下記のExcelファイルでご確認ください。
被保険者と被扶養者
被保険者とは
健康保険に加入している本人のことです。会社などに勤務し、一定の条件を満たす方が該当します。
被扶養者とは
被保険者に生計を維持されている家族のことです。配偶者、子、父母などが該当し、一定の収入基準を満たす必要があります。被扶養者は保険料の負担なく、健康保険の給付を受けることができます。
| 区分 | 説明 |
|---|---|
| 被保険者 | 健康保険に加入している本人。保険料を負担する。 |
| 被扶養者 | 被保険者に扶養されている家族。保険料の負担なし。 |
| 任意継続被保険者 | 退職後も最長2年間、健康保険に加入を続けることができる制度。保険料は全額自己負担。 |
健康保険で受けられる給付
健康保険では、病気やケガだけでなく、出産や死亡時にもさまざまな給付が用意されています。
療養の給付
医療機関の窓口で保険証を提示すると、医療費の自己負担は原則3割(70歳以上は所得により1〜3割)で済みます。
高額療養費
1か月の医療費が一定額を超えた場合、超過分が後から払い戻されます。限度額適用認定証を使えば、窓口での支払いを限度額までに抑えられます。
傷病手当金
病気やケガで仕事を4日以上休んだ場合、給与の約3分の2が最長1年6か月支給されます。
出産育児一時金
出産にかかる費用の負担軽減のため、1児につき500,000円が支給されます。
出産手当金
出産のために仕事を休んだ期間(産前42日・産後56日)、給与の約3分の2が支給されます。
埋葬料(費)
被保険者や被扶養者が亡くなった場合、埋葬料(50,000円)が支給されます。
協会けんぽと健康保険組合の違い
健康保険の運営主体には、主に「協会けんぽ(全国健康保険協会)」と「健康保険組合」の2種類があります。
| 協会けんぽ | 健康保険組合 | |
|---|---|---|
| 運営主体 | 全国健康保険協会 | 企業や業界が設立した組合 |
| 保険料率 | 都道府県ごとに一律 | 組合ごとに独自に設定可能 |
| 付加給付 | なし | 組合独自の上乗せ給付が可能 |
| 保健事業 | 全国一律のサービス | 組合独自の健診・健康づくり事業を実施 |
健康保険組合に加入することで、保険料率の面や独自の給付・保健事業など、加入者にとってメリットのある制度設計が可能になります。